ベリリューム銅

Jun 21st, 2009

最近ベリリューム銅のネタが多かったですね。

その為に、ベリの質問も多くいただきました。ありがとうございました。

ベリリュームに関して少しふれておきましょう。
ベリリューム銅は、熱伝導がいいためにエンジンのバルブシートに使用しています。銅は元々電気伝導がいい材質です。しかし、純銅では硬度が低いためにエンジン内部の部品には中々使用できませんでした。しかし、ベリリュームとの合金が出来たことで電気や熱を伝える性能は純銅とほぼ同じままで特殊鋼材と同じくらいの硬度の銅となり、バルブシートやバルブガイドや様々な軸受けなどに使える様になったのです。
競技用のエンジンのほとんどのバルブシートはベリリューム銅を使用して作られています。バルブの寿命を左右させてしまうシートリング材質、いろいろこだわりを持ってエンジン作りをして行きたいですね。

ドライサンプ

Jun 21st, 2009
ドライサンプポンプ

ドライサンプポンプ

 

アメリカに発注していたドライサンプ用のオイルポンプがやっと来ました。
今、競技用のエンジンを作っているのですが、それに取付しようと考えていましたが、間に合いません。

レースはすぐそこです。

このポンプは、ドライサンプ用のポンプでスリーステージです。(写真見ての通りです)
スカベンジポンプが2個付いています。
最近の設計なので、中のギア形状はトロコイドギアです。
昔のポンプは皆ギア式だったんです。

次回のチャンスに取付してみようと考えています。もちろんオイルパンの製作からやります。頑張ります。

YAMAHAマリンジェット

Jun 17th, 2009
YAMAHAマリンジェットシリンダーヘッド

YAMAHAマリンジェットシリンダーヘッド

 

YAMAHAのマリンジェット(水上バイクっていうかな?)のシリンダーヘッドです。2サイクルの3気筒です。結構大きな排気量ですね。

2サイクルのシリンダーヘッドは、シンプルなフラットヘッドです。

海上の乗り物だからなんでしょうね。ヘッドボルトの締め付けの順番と締め付けのトルクがヘッド本体に浮き文字で表現されています。
海上や港で急きょの整備の際に正しく作業が出来るようにの配慮ですね。

これから、このヘッドは若干の面研を行い圧縮比を上げる加工をします。
2サイクルは、クランクケース内の圧縮もイロイロと変化させてチューニングします。

ベリリューム銅材シートリング

Jun 12th, 2009
ベリリューム銅シートリングヘッド

ベリリューム銅シートリングヘッド

これもベリリュームシートのヘッドです。

最近ベリ続きですよね。手前のヘッドはフォルクスワーゲンの空冷ヘッドです。EXHは通常の鉄系のシートリング材を入れましたが、INTはベリリューム銅で製作しました。このワーゲンヘッドはDRAGレース用です。

4気筒は日産のA12ヘッドです。これもINTだけにベリリューム銅を入れました。このヘッドはオーバーホールするヘッドです。

痛々しいヘッドのその後

Jun 11th, 2009
996GT3シリンダーヘッド

996GT3シリンダーヘッド

以前に紹介したヘッド燃焼室修理のポルシェ996です。

やっと修理が終了して完成しました。m(__)m

バルブは大きいしポートも機械で削って仕上げてあるしで、カッコイイです。ヨーロッパのスポーツカーのエンジンは一味違います。
見習わないといけませんね!

7.77秒

Jun 10th, 2009
安藤選手とESCORTスタッフ

安藤選手とESCORTスタッフ

おめでとうございます。

安藤選手のESCORT R32タイプMが7秒台に突入です。それも、7秒77です。
仙台のDRAGコースでの事です。しかも終速は296kmです。今年こそ7秒台に入れるぞ!って気合の入ったスタッフの念願がかないました。(真ん中の方が、安藤選手。右がESCORTの塩原社長)

私も最高に嬉しいです。(^^♪

当社のシリンダーヘッドを使用してのエンジンですから。しかも、EXHポートは溶接修理をしたやつなんで特に嬉しいですね。

https://www.naprec.co.jp/contents/parts/parts_b/kit_rb26.html
 ↑ ここのDRAGキットのヘッドのスペシャル版が搭載です。

これからも、記録の更新!頑張って下さい。

(画像はESCORTさんのブログより拝借しました。http://www.escort-jp.com/

このRB26ヘッドもベリリューム銅

Jun 09th, 2009
RB26DETTベリリュームシートリング

RB26DETTベリリュームシートリング

RB26DETTのシリンダーヘッドにベリリュームのシートリングを入れます。
ショップ様からの注文でベリリュームのシートリングを入れます。ここのショップ様からのベリシートのご依頼は、これで3台目です。ありがとうございます。m(__)m

当社は、その都度シートリングを製作しています。なので、様々な寸法で製作する事ができます。指定の内径などイロイロ対応いたします。

フルチューンのヘッド加工はやりがいがあっていいです。加工していても気合が入ります。

最近、当社はフルチューン加工の仕事が多い気がします。
頑張りまーす!

製作物

Jun 08th, 2009
2JZ用チタンリテーナー&特注ファンネル

2JZ用チタンリテーナー&特注ファンネル

2JZ用のチタンリテーナーを製作しました。もちろんバルブスプリングも強化品の物です。荷重は、セット荷重が高めになるような物にしました。これで、結構回せると思います。
表面処理は、おきまり!チタンコーティング処理です。磨耗、カジリが最小限になるような対策です。

青いエアーファンネルは、6個だけ特別に製作しました。長さや径をお客さんの指定どおりに製作です。

エンジン仕事が多い中で、この様なNC旋盤仕事での製作物も結構やっています。

SR20DET

Jun 07th, 2009
SR20DET腰下組付

SR20DET腰下組付

SR20DETの腰下の加工一式を行い、組立です。

腰下だけの組立ですが、いまSR20だけでも数台あります。
このブロックは、スリーブ入れ加工一式とクランク・コンロッドの点検バランスを行いました。
ピストン本体は中古で再使用ですが、シリンダー内面(スリーブ)は新品になったので、ピストンリングを新品にし、ピンクリップも再使用しませんので、新しい物に交換しました。メタル類はNISMOの物でオイルクリアランス確認調整しての組付けです。
そうそう、ピストンのスカート部にモリブデンコーティングを施しました。

これから、梱包して出荷です。

Volkswagen ヴァナゴン

Jun 06th, 2009
ヴァナゴン クランクケース

ヴァナゴン クランクケース

Volkswagenのヴァナゴンです。クランクケースです。

ワーゲンの代表的なエンジンは水平対向空冷エンジンですが、このヴァナゴンは水平対向水冷エンジンです。写真で見えている部分は片側の気筒部です。水冷なので水が通るようになっているの分かりますよね。

今回は、このウォータージャケット内で水にさらされているヘッドボルトの折れ込みの修理でした。水の中にヘッドボルトが通っているから、ボルトが錆びてしまい折れてしまったようです。

しかし、空冷のクランクケースと基本設計が同じで、無理して水冷にした風のケース!驚きですね。

でも、搭載されている車は、雰囲気のいい人気のある車です。
LLCをしっかり入れて定期的に整備をすれば長く乗れて楽しめますので、手抜きしないで頑張りましょう。